日別アーカイブ: 2012年4月18日

東大寺の墨壷


仕事をロジカルにすると、面白くなくなります。

仕組みを作っていくことは大切ですが、ルーチンを作ることではないです。

すべての仕事にはお客さまが存在して、想いが込められています。

その想いを汲み取って、
頂いたコスト(時間・お金・もの)以内に収めて、
期待されている以上の仕事を納めることが、
プロの仕事だと思います。

仕事をロジカルにすると、
利益は出たりするのですが、
定数化できない想いが削られがちです。

その中で、東大寺南大門の修復時に
「墨壺」という大工の道具が見つかった話があるのですが、
当時、東大寺で仕事をする大工さんは、
日本一の職人さんだと思うのですが、
日本一の大切な建築物に、
自分の道具を忘れてくるみたいな基本的なミスはしないと思うのです。

たぶん、自分がしてきた仕事にプライドがあって、
想いを何らかのカタチで残したいと思い、
墨壺をワザと置いてきたのではないかなと
勝手に想像しています。